6月30日に、崇城大学にお邪魔してきました。

現在、学生を中心に「防災ラジオドラマ」を企画されているということ。それで、まずは震災支援活動に関わっている「よか隊ネット熊本」にお声がかかりました。

その際にご紹介した、「ローカルメディア3」が発行されている、「熊本のラブレター」についてもう少しお話が聞きたいということで、編集長の澤田けいこさんを連れて一緒に話してきました。

 

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「熊本のラブレター」は、熊本地震の事を、熊本に伝わる鯰伝説になぞられて紹介されています。

単に「防災」といっても、意識のない方にはなかなか伝わりにくいので、こういった地方の伝説を切り口に熊本地震の事、防災の事へと話を繋げていけば、より多くの人に興味関心を持って守られるのではないかという話で盛り上がりました。

 

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そこからさらに話は発展し、「地名」に関することへ。

「地名」というものは、必ず何かしらの意味がある。そこを一つ一つ見ていくこともおもしろいのではないか、等々、話が盛り上がりました。

 

「防災ラジオドラマ」今後の展開が楽しみです。

 

2017年5月28日 震災後から支援活動を行ってきた「くまもと友救の会」代表の呼びかけで、現在企画中の「みんなのボランティアステーション」の説明会&ワークショップが開催されましたので参加してきました。

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震災から期間もたち、熊本で活動する団体も少なくなってきました。

それぞれの団体が、それぞれの特徴を活かしてこれまで活動してきましたが、被災者目線からみると、「どんな団体があるの?自分が困っていることはどの団体に頼めばいいの?」など、新たな課題も見えてきました。また、行政期間と民間団体の接点もそれぞれのため、なかなか行政と民間団体との状況共有、支援のつなぎがうまくいかない現状がありました。

 

被災者目線でいうと、こういった状況はあまりよくありません。
益城でずっと活動されていた、「くまもと友救の会」の松岡さんは強く問題を抱えられていて、「益城で活動する団体でもう少し連携が図れないか?」という想いを形にしたく企画を立ち上げられました。

 

今回は、益城で活動する団体によびかけ、約15団体30名程の方に参加して頂きました。

 

まずは、今回の企画について説明させて頂き、その後ワークショップを行いました。

みんなで話し合った内容が、

  • 被災者ニーズの整理(ガテン/ソフト、パーソナル/コミュニティ)
  • 団体活動の課題(外部要因/内部要因、短期的/中長期的)

です。この項目に関して、参加者のみんなに意見出しを行い、その後各チームで発表を行いました。

 

各チームからは、

  • 解体前の整理作業、引っ越し作業、庭の草刈りのような作業支援のニーズもまだまだ多い。
  • プレハブ仮設でのコミュニティ支援が必要
  • 活動団体がほとんど県外の人たちになってしまっているのは大きな課題
  • ボランティアのニーズが会った場合のコーディネート、マッチングのノウハウ共有ができていない。(宿泊場所や作業内容等)

等々様々な意見が出ました。

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いろいろな意見を聞いていると、やっぱり「団体間の連携がとれていると解決できる問題は多い」と強く感じます。

被災者からの相談窓口もわかりやすくなるし、ボランティアの受け入れもより効率的にできるであろうと感じました

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「みんなのボランティアステーション」効果が大きいですが、運営をまわしていくためには、事務所の話、事務員の話、情報共有システムの話、乗り越えなければいけない課題は多々あります。みんなで力を合わせて、こういった仕組みが出来上がればよいと強く感じます。「よか隊ネット熊本」としても立ち上げ・運営を全力でサポートしたいと思います。

 

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友救の会代表の松岡さん。熱い思いがヒシヒシと伝わってきました。

2017年6月25日に、「平成29年度よか隊ネット熊本定期総会」を開催致しました。

よか隊ネット定期総会

これまで加盟団体という形で表現しておりましたが、一般社団法人化にあたり、正会員22団体・個人、準会員6団体として新たな活動のスタートとなりました。

 

この日は、

  • 法人設立経緯報告
  • 事業報告(自主事業、委託事業)
  • 第1期決算報告、監査報告
  • 第2期事業計画(自主事業、委託事業)

をご報告させて頂きました。

※現在よか隊ネット熊本では、寄付金や助成金による「自主事業」と、行政からの「委託事業」との、財源の違いによる2つに分けた活動形態になっています。



江崎事務局長からの自主事業の報告

自主事業報告

 

委託事業(益城町地域支え合いセンター)高木センター長からの事業報告

委託事業報告

 

昨年の2016年の発災直後から任意団体「こころをつなぐ よか隊ネット」として活動しきましたが、期間もたち、活動内容も大きくかわり、活動の幅も大きく広がってきました。

活動を行っていく上で見えた課題、それが「みなし仮設」「在宅被災者」の方々の「見えなくなってきた被災」「聞こえなくなってきた被災の声」だと私達は考えています。

 

たくさんの支援活動がこれからも必要ですが、私達「よか隊ネット熊本」では、「みなし仮設」「在宅被災者」の方々への支援活動を重点的にやっていきたいと考えております。

  • イベント型の支援「つながる広場」
  • 地域連携型の支援「つながるCafe」
  • 訪問型支援(益城町地域支え合いセンター)

 

自主事業、委託事業それぞれの活動を連携させ、包括的な支援スキームを確立させ、継続的な支援活動を行っていきたいと思います。

もちろん、その時その時で必要なニーズを拾い上げ、必要な支援活動も継続していきます。また、今年度は行政との連携を強める活動も行っていきます。

 

その後、理事をご紹介させて頂きました。

理事挨拶

理事紹介

 

その後、社員の皆様に、それぞれの活動概要を説明してもらいました。

写真紹介

写真紹介

 

限られた時間でしたが、一体となって熊本地震における支援活動を行っていくことを、全員で誓いました。

これからも支援の声があるかぎり、私達ができることを全力で行っていきます。

今後共、皆様からのご支援よろしくお願い致します。

 

ーーー そして、その後 ーーー

総会後は、熊本市内での懇親会を行いました。その時の写真は、たくさんありますが、諸事情によりHPでの公開は控えさせて頂きます(笑)

熊本地震によってできたつながり。そんな繋がりの凄さを感じれる懇親会でした。多種多様とはまさにこのこと。

これからの連携が楽しみです。

2017年6月8日に、南阿蘇に水70ケースをお届けしてきました。

訪れた場所は、南阿蘇の長野地区。水をお渡しするついでに、今の南阿蘇の現状を聞いてきました。

 

昨年の熊本地震と、その後の大雨による土砂災害で道路と水道が破損し、ボーリングにより水道を復旧したが、硫黄分が多い温泉水が出たそうです。

出てきた水は生活用水には使えるけど、飲料水には使えず困っているということでした。

 

村が給水所を設置しているが、住民のニーズとしては、ペットボトルの水が安心で支援してもらえるならありがたいとのこと。

水道の本復旧は道路工事が終わらないと取りかかれず、まだ目処が立っていないということです。

 

私達がお伺いした際にも、「長崎市上下水道局」のタンクが設置されており、水をくみにこられている方がいらっしゃいました。 

南阿蘇の被害状況

 

ついでに、長野地区の付近を案内してもらいました。

大雨で土砂災害が酷かった河川付近。川の中にはゴロゴロと大きな石が転がっていました。

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綺麗な花と綺麗な山並みという美しい景観でしたが、土砂災害の爪痕がまだまだ残っていました。

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土砂災害の傷跡があちこちで。 

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ここは、何かの作物を作るためのビニルハウスでしょうか。骨組みが大きく曲がっているのが被害の大きさを物語っています。

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川の横に残されていた多きな石。土砂災害の際に転がってきた石だと思われます。

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大きなニュースにもなった、国道57号線から南阿蘇にわたるための阿蘇大橋の現在の様子です。

川の向かいが、がけ崩れが起こった箇所です。復旧にはまだまだ長い時間がかかりそうです。

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南阿蘇の美しい山並みは健在でしたが、目先には痛々しい影崩れの後があります。

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南阿蘇の震災被害はほとんど報道されていませんが、地震の被害、大雨の被害はとても大きく、復旧はまだ遠いということを改めて感じました。

南阿蘇は、景色が綺麗で、観光にもとても人気の場所です。

少しでも復興作業が進み、観光客が戻ってきてくれることを望みます。

第2回災害時の連携を考える全国フォーラム

 

5月26・27日にJVOADさん主催の「第2回災害時の連携を考える全国フォーラム」によか隊ネットも参加してきました。

 

パネリストの方々も行政・社協・NPOなどの市民団体・研究者・企業など幅広く、様々な立場の方々がそれぞれの立場で発言し、理解を深めるという側面があったように感じます。

 

2日間に渡り、開催されたこのフォーラムは分科会の数だけで10!という盛り沢山なフォーラムでした。 よか隊ネットは昨年行った車中泊避難者へのアンケートや行った支援について、「熊本地震から考える支援のコーディネーション」というセッションで発表させていただきました。

 

発表の中で、昨年の活動の中でできたこと、できなかったことを振り返り、車中泊避難の実情や「支援のモレ」となってしまった点などを説明しました。

 

今回のフォーラムは「連携」や「ネットワーク」といったところが大きなテーマで、様々な視点から色々な意見が聞かれましたが、その中でも印象に残ったのが、次の一言です。

『「ネット」は「ワーク」しないと!』 まだまだ、震災対応が必要な中、よか隊ネットも「ワーク」できる「ネット」を目指していきたいと思います。

 

第2回災害時の連携を考える全国フォーラム