「0からのスタートととよ」
八代市にある2つの避難所で、 熊本県シェアリングネイチャー(ネイチャーゲーム)協会 さん主催の「お茶の時間 こびる」に参加して来ました。
こだわりの飲み物、全国から集まったお菓子たち、ちょっとだけ贅沢な紙コップ、約3週間も経とうとする避難生活の中で、「ちょっとした安らぎ、ちょっとした贅沢、ちょっとお話」の時間を過ごしてもらうための活動です。 冒頭の言葉は、そんな時間の中でお話した、ある高齢の女性がこぼされた一言です。 なにも言葉を返せませんでした。
この方は、水害の際、二階まで浸水し、屋根の上に避難してようやく助かったのこと。そんな状況をこの時は少し笑顔で話して下さいました。 当然、家の中にあったものはすべて水没。これまでの時間、避難所で寝泊まりしながら、家の片付けに毎日のように行かれていたそうです。 片付けは少しずつ進んでいるが、、解体されるそうです。 この日にご参加されている方と、いろいろとお話をさせて頂きました。
ある方は、片付け作業がほぼ終わった方もいらっしゃいました。 熊本地震のときもそうでしたが、慌ただしい2−3週間のときが立ったときから頭をよぎること、「これからの生活をどうしよう」 住む場所のこと、 家族のこと、 家のこと、 家具のこと、 生活用品のこと、 「未来」のことを少しだけ考え始めれる時期となってきます。
慣れ親しんだ土地を離れる決断がどれくらいつらいことなのか。 泣いて話してくれた高齢男性の方もいらっしゃいました。
私達は話を聞くことしかできませんでした。 「大丈夫」という言葉は決して出せませんが、できることは話を聞くこと、心を寄せること。そして、自分の生活の時間から、少しだけ誰かのための時間を作ること。 無くしたものは取り戻せないけど、新しい何かを作り出して行きましょう。
(写真)こだわりのコーヒーを一杯ずつ、丁寧にいれます。
(写真)ゆっくりと、お話する時間。