2017年5月28日 震災後から支援活動を行ってきた「くまもと友救の会」代表の呼びかけで、現在企画中の「みんなのボランティアステーション」の説明会&ワークショップが開催されましたので参加してきました。

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震災から期間もたち、熊本で活動する団体も少なくなってきました。

それぞれの団体が、それぞれの特徴を活かしてこれまで活動してきましたが、被災者目線からみると、「どんな団体があるの?自分が困っていることはどの団体に頼めばいいの?」など、新たな課題も見えてきました。また、行政期間と民間団体の接点もそれぞれのため、なかなか行政と民間団体との状況共有、支援のつなぎがうまくいかない現状がありました。

 

被災者目線でいうと、こういった状況はあまりよくありません。
益城でずっと活動されていた、「くまもと友救の会」の松岡さんは強く問題を抱えられていて、「益城で活動する団体でもう少し連携が図れないか?」という想いを形にしたく企画を立ち上げられました。

 

今回は、益城で活動する団体によびかけ、約15団体30名程の方に参加して頂きました。

 

まずは、今回の企画について説明させて頂き、その後ワークショップを行いました。

みんなで話し合った内容が、

  • 被災者ニーズの整理(ガテン/ソフト、パーソナル/コミュニティ)
  • 団体活動の課題(外部要因/内部要因、短期的/中長期的)

です。この項目に関して、参加者のみんなに意見出しを行い、その後各チームで発表を行いました。

 

各チームからは、

  • 解体前の整理作業、引っ越し作業、庭の草刈りのような作業支援のニーズもまだまだ多い。
  • プレハブ仮設でのコミュニティ支援が必要
  • 活動団体がほとんど県外の人たちになってしまっているのは大きな課題
  • ボランティアのニーズが会った場合のコーディネート、マッチングのノウハウ共有ができていない。(宿泊場所や作業内容等)

等々様々な意見が出ました。

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いろいろな意見を聞いていると、やっぱり「団体間の連携がとれていると解決できる問題は多い」と強く感じます。

被災者からの相談窓口もわかりやすくなるし、ボランティアの受け入れもより効率的にできるであろうと感じました

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「みんなのボランティアステーション」効果が大きいですが、運営をまわしていくためには、事務所の話、事務員の話、情報共有システムの話、乗り越えなければいけない課題は多々あります。みんなで力を合わせて、こういった仕組みが出来上がればよいと強く感じます。「よか隊ネット熊本」としても立ち上げ・運営を全力でサポートしたいと思います。

 

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友救の会代表の松岡さん。熱い思いがヒシヒシと伝わってきました。

2017年6月8日に、南阿蘇に水70ケースをお届けしてきました。

訪れた場所は、南阿蘇の長野地区。水をお渡しするついでに、今の南阿蘇の現状を聞いてきました。

 

昨年の熊本地震と、その後の大雨による土砂災害で道路と水道が破損し、ボーリングにより水道を復旧したが、硫黄分が多い温泉水が出たそうです。

出てきた水は生活用水には使えるけど、飲料水には使えず困っているということでした。

 

村が給水所を設置しているが、住民のニーズとしては、ペットボトルの水が安心で支援してもらえるならありがたいとのこと。

水道の本復旧は道路工事が終わらないと取りかかれず、まだ目処が立っていないということです。

 

私達がお伺いした際にも、「長崎市上下水道局」のタンクが設置されており、水をくみにこられている方がいらっしゃいました。 

南阿蘇の被害状況

 

ついでに、長野地区の付近を案内してもらいました。

大雨で土砂災害が酷かった河川付近。川の中にはゴロゴロと大きな石が転がっていました。

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綺麗な花と綺麗な山並みという美しい景観でしたが、土砂災害の爪痕がまだまだ残っていました。

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土砂災害の傷跡があちこちで。 

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ここは、何かの作物を作るためのビニルハウスでしょうか。骨組みが大きく曲がっているのが被害の大きさを物語っています。

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川の横に残されていた多きな石。土砂災害の際に転がってきた石だと思われます。

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大きなニュースにもなった、国道57号線から南阿蘇にわたるための阿蘇大橋の現在の様子です。

川の向かいが、がけ崩れが起こった箇所です。復旧にはまだまだ長い時間がかかりそうです。

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南阿蘇の美しい山並みは健在でしたが、目先には痛々しい影崩れの後があります。

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南阿蘇の震災被害はほとんど報道されていませんが、地震の被害、大雨の被害はとても大きく、復旧はまだ遠いということを改めて感じました。

南阿蘇は、景色が綺麗で、観光にもとても人気の場所です。

少しでも復興作業が進み、観光客が戻ってきてくれることを望みます。

2017年5月27日 熊本城の今の様子を見てきました。

 

ニュースで報道されているとおり、熊本城の大天守の解体が進められており、大きな足場でお城は囲まれていました。

参考:熊本城大天守 屋根徐々に撤去(熊日ニュース)

熊本城

 

手前に見えるのは宇土櫓です。宇土櫓は奇跡的に被害が小さかったようですが、宇土櫓に繋がる塀は倒れたままでした。

熊本城

 

加藤神社の入り口付近。

加藤神社へと繋がる道の塀の周りには全て土嚢で固められていました。石垣が崩れるのを防ぐためでしょう。

1年たった今でも、こういったところは応急処理がなされたままです。

熊本城

 

加藤神社から反対の二の丸方面。こちらの石垣は崩れたまま特に手を入れられた様子が見られません。

ここだけではなく、石垣が崩れてそのままの箇所が多く見られました。

熊本城

 

石垣が崩れ、石垣の中の砂利も多く流れ出しています。この状況で、もし大きな地震が来ることがあれば、、、大きく崩れてしまう可能性もありそうです。

熊本城

 

二の丸公園に繋がる道には、石が集められていました。奥には、大きめの石も並べられています。今後はこの石をそのまま並べ直す作業になると思われます

熊本城

 

 熊本城の復旧作業のニュースはたびたび報道されていますが、ここに足を運ぶと今でも地震の大きさを被害の大きさをまじまじと感じさせられます。

訪れた日は、高校生の姿も多くみられました。修学旅行かなにかでしょうが、今の熊本城は今しかみれません。しっかり熊本地震の事を感じていって欲しいと感じました。

 

よか隊ネット活動報告

 

2017年5月26日に、佐賀から伊万里看護学生の皆さんが、熊本地震の状況視察にこられました。

 

よか隊ネット活動報告

 

視察の中で、「よか隊ネットの活動報告」をさせて頂く機会がありましたので、益城町のミナテラスにお招きし、活動報告会をさせて頂きました。

 

  • 熊本地震の事(解体事業は進んで着ること、ただし目に見えない被災者がたくさんいること)
  • これまでも活動の事((炊き出し、物資配布、車中泊アンケート等))
  • アウトリーチ型の支援に関する事
  • これから「みなし仮設」の方々への支援活動として企画している「つながるCafe」の事

等を、約1時間半にわたって説明させて頂きました。

学生の方々の真剣な目がうれしかったです。

 

質問では、「炊き出しのこと」「物資配布の事」「物資配布として一番うれしかった物」は、等々、たくさんの質問も頂きました。関心を持ってもらってうれしかったです。

 

熊本地震から時間が立つにつれ、熊本市内等では地震の被害状況が目に見える形ではなくなってきています。(益城町や南阿蘇ではまだまだ崩れた家がたくさん残されたままになっています)

私達は今、「みなし仮設」「在宅被災者」に向けた被災活動を行っています。

時間がたつにつれ、「見えなくなっている熊本地震」「聞こえなくなっている被災者の声」を懸念しています。

 

ただ、これは県外から来て、現地を見るだけではなかなか感じることは難しいです。

私達「よか隊ネット熊本」は、熊本地震を伝えるため、被災者の声を知ってもらうため、今後も必要があればどんどん説明会、活動報告会をやっていきたいと思います。

ご希望の方がいらっしゃれば、いつでも事務局にお問い合わせ下さい!

 

地震から一年と一ヶ月を過ぎ、益城町の方を訪れてみました。今回いったところは益城町総合体育館。避難所としてニュース等に大きく取り上げられたところです。

避難場所として、そして車中泊避難場所として活用された場所です。

 

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益城町総合体育館前。今でも地震のすごさを物語っている状況が残されています。

聞いた話によると、修復ではなく、建て替えが決定したそうです。費用が同じくらいかかるということ。それだけ、建物に大きな被害を受けています。

 

体育館横の道路。車中泊の車が停められていた駐車場です。今でも道は波打っていて、手付かずの状況となっています。

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体育館前。一年たっても、このような状況が残されています。

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体育館前。30cm程の段差です。

 

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益城町を走ると、田んぼにはレンゲの花が咲いていました。

住宅の被害を受けて、住宅再建もしながらの農作業。それでも月日は流れ、自然の営みを感じることができました。

もう少ししたら、田植えの始まる時期です。

 

家屋の解体も進み、解体後の平地の占める面積が日に日に増えてきています。

そんな中でも、全く手付かずの状況が今なお残っています。

 

目に見える被災、そして見えにくくなっている被災。

「復興作業」はまだまだ続きます。