2021年4月11日
八代市地域支え合いセンターが開催された豪雨災害被災者交流支援活動「みんな de Cafe@大田郷コミュニティセンター」に「お茶どころ」として参加してきました。
会場となった場所の一角で、お茶出しブースを開設。八代市のボランティアさんの協力を得ながら、参加された約30名程の参加者の方に、珈琲・お茶をお出しさせて頂きました。
参加された方々は、それぞれ思い思いのテーブルに集まり、時に再会を喜び、今の生活のこと、これからの坂本町のこと、今後の暮らしの事を話されて、終始穏やかな時間がながれていました。
市役所の方も会場に参加され、熱心に一人ひとりの声を聞かれていました。紙のアンケート調査等も始まっているようですが、やはりこうやって顔を合わせ、ひとりひとりの声を聞かれると、本当の声が聞こえて来ますね。休みの日の開催の中、毎回顔を出される市の職員さん。本当に頭が下がります。
八代市地域支え合いセンターのスタッフさんも大集合。個別訪問活動でお忙しい中、こうやって交流イベントも企画されています。
そんな、終始楽しい時間となった交流会でしたが、参加された方からとても考えさせられる悩みを聞きました。
この方は、今回の豪雨災害で自宅は被災されなかったということです。山間部に位置する坂本町では、川沿いに面した集落と、そこから山の上に登ったところにある集落とがあり、この方のご自宅までは浸水はしなかったということです。しかし、今回の豪雨災害によって、自宅までの道は崩れ、生活を送ることが困難であったため、八代市内に家を借り、仮住まいを選択されたとのこ。お孫さんもいらっしゃり、もとあった学校に通わせるのは困難であるため、熊本市内・八代市内へやむなく転校されたとのこと。
災害に会い、住居が被災された場合、罹災証明というものが発行され、この証明書が、被災を証明する基本となります。被災の状況により、前回、大規模半壊、半壊、等判断されます。この判定条件により、全国から集まった義援金が、生活再建のための資金として被災者に渡されます。
今回お話された方は?
自宅が被災しているわけではないので、当然罹災証明は発行されず。一部見舞金は受け取られたそうですが、罹災証明に関わる義援金の受け取りは一切できない状況でした。
ただ、今回の災害により、たくさんの支出があったそうです。引っ越し費用や、転居に伴う様々な緊急的な出費。とうとう。
「とにかく、お金が欲しい」
ポツンをおっしゃっていました。おそらく、大変なお金がこれまでかかられたのだと思います。
ただし、被災前に住んでいた家に戻ることは考えられていないそうです。理由は、住んでいた場所はまだまだ全く生活を送っていくような環境にないこと。孫の通学等、すでに新しい生活スタイルを変化されており、新しい生活で進んでいくしかないと。
「被災」とは?
話を聞いていて、すごく考えさせられました。
「住まい(住居)」に影響が出ることが被災なのか?
「暮らし(生活)」に影響が出ることは被災とはならないのか?
今回の豪雨災害があった球磨川流域は、山間部の集落が大きく被災しています。地震とは違い、川の増水の量で被災と非被災が線引されます。生活に必要ないろんな公共の建物、家までのアクセスの道路の被災は、全ての住民に影響します。家は大丈夫であっても、これまでの「暮らし」を取り戻すためには長い長い時間がかかります。
そんな方々にとっても、支援の手が差し伸べることができればと強く思いました。
また、いろいろとお話を聞きたいと思います。