2020年12月1日(火)~3日(木)@八代市古閑中仮設住宅
3日間に渡って開催された坂本写真展「さかもと日和」に、「朝食会」という形で参加させて頂きました。
ちょっと昔。もっと昔の。
古閑中仮設住宅に併設されている「みんなの家」。そのみんなの家に、お二人の写真家さんからご提供頂いた「坂本町の昔」の写真を展示。
今はワイワイパークになっているところに建設されていた「日本製紙八代工場」、そして坂本町の各集落で開催されている地域ごとの祭りの写真が掲載。
訪れた方々は、写真を見ながら、昔懐かしい話をされていました。
あの日から坂本の景観は一変してしまいました。SNS等でたくさんの被災の写真が伝えられていますが、今回の「さかもと日和」は、災害の様子を見せることではなく、「懐かしい坂本」「美しい坂本」「大事にするべき坂本」の写真を皆さんに見てほしかったと、主催者の木村さんがおっしゃっていました。災害支援活動として関わり始めた坂本町ですが、坂本町の事、坂本町で暮らして来た人のことを知るきっかけとなりました。本当に、素敵な3日間でした。
朝の時間をともに
熊本地震での支援活動でも約1年程、益城町の「みんなの家」で朝食会をさせて頂いておりましたが、今回ご縁を頂き、「さかもと日和」での朝食会も開催させて頂くことになりました。
7時から「いただきます」としていたので、スタッフは6時集合。
この日は天候にも恵まれ、7時ちょっと過ぎには、きれいな朝日を全ての日で見ることができました。
3日間に渡って、ご飯とお味噌汁(日毎に具材を変更)、そしてちょっとしたおかずと、チームうとからご提供頂いた「海苔」をご提供させて頂きました。
3日間とも、仮設の方々に顔を出して頂き、食事をしながら、食後のお茶をのみながら、1時間ほど、なごやかな朝の時間を過ごすことができました。
「みんなの家」を活用しての、交流の時間
今回はまる三日間「みんなの家」をお借りしました。みんなの家にはキッチンが設置されているため、いつでも好きな料理がつくれます。
夕方の時間には、もう一つの「市民球場仮設」の方が、散歩がてら顔を出して頂き、ちょっと早めの夕ご飯を食べていかれました。
お昼さがりの時間には、スタッフと住民さんを交えて、談話しながらの折り紙制作。
午後からは、グリーンコープ生協くまもとさんによる、ガラポン抽選会。
チームHub-uchiさんから提供された「クリスマスツリー」
お昼の空き時間に、住民の方々と一緒に飾り付けをさせて頂きました。
お茶を飲みながら、ゆったりとお話の時間
3日間とも天候に恵まれたので、タープ・テントをはって、「山暮らしカフェ」さんによる「お茶の時間」
日本全国からの送られてきたこだわりのお茶・珈琲、そしてお菓子を楽しみました。
横には、「ソーラーパネル」を設置しての「ソーラークッキング」
3日目に、焼きリンゴと、焼き芋を太陽のエネルギーを使ってつくりました。
こういったちょっとしたアイテムを入れて、時間の流れを感じるのもとてもよかったです。
そして、サプライズゲスト登場。
ずーーーっと、葉っぱを食べていました。仕草や食べているときの音にみんなメロメロ。ずーーーっとみんなで眺めていました。
仮設での「暮らし」をちょっとでもよりよくするために
外でお話をしていたときに、ある住民さんがふっと蛍光シールを持ってきて下さいました。
階段の段差のところをわかりやすくするための蛍光シールです。
普段何気なく階段をのぼりおりしていますが、実は階段の段差のところは、通常色が変えてあったり、違った素材が使われています。
しかし、仮設住宅では、応急的な建設物という扱いでしょうか、、、階段のところの色の違いがなく、暗くなると段差がわかりにくくなっています。何人かの方も、「つまずいた」とおっしゃっていました。
住民の方が頂いた蛍光シールを、来られた方に渡し、ちょっと一工夫。これで暗いときにでも段差が分かりやすくなりますね。暮らして見てから初めて分かる、「ちょっと不自由なところ」。少しずつ改善がされていくといいですね。
3日間を振り返って
今回、丸々3日間「みんなの家」で過ごさせてもらいました(笑)
住民の方と、ゆっくりといろんなお話をさせて頂きました。
この仮設に、高齢の一人暮らしの高齢の女性が暮らしていらっしゃいました。 話を聞くと、避難所生活をしているとき、すこし塞ぎがちな感じが見えたので、お知り合いの方がとても心配されていたそうです。仮設住宅に移って、偶然隣の方と仲良くなられたようです。「さかもと日和」にも、朝ごはんの時間、お昼の時間、おやつの時間と、お二人で仲良く顔を出して下さいました。(勝手な印象ですが・・)とても楽しい時間を過ごして頂いた感じがしています。
災害の前には時間を戻すことはできない。「災害前の日常」を取り戻すことはできない。
では、私達はなんのお手伝いをすることができるのか?
主催者の木村さんが「これからの日常」という言葉を使われていて、ストンと腑に落ちました。
私達は、これからの生活に向けて、これからの日常を作り出す、ほんの少しのお手伝いであればできるのではないか。
日々の暮らしの中で、外に出ればちょっと話をする人がいる、気にかけている人がいる、何かがあれば声をかけてくれる人がいる。そんな関係がここででも築ければ、ちょっと「豊かな生活」になるのではないか。
3日間をともにさせて頂いたおかけで、また「地域の在り方」について、学ばせてもらいました。
またお邪魔させてもらいたいと思います。