2017年5月10日(水)に、「よか隊ネット放談会」を行いました。
今回は、熊本地震直後から活動を開始され、現在は、解体作業から益城町の自治会支援まで幅広い活動を行われている「くまもと有救の会」代表の松岡さんをお招きして、現在の支援活動の状況と課題についてお話して頂きました。
今回は、加盟団体の方を中心に19名程の方にご参加頂きました。地震関係の活動が薄れている中、まだまだ関心を持って、今後の活動に活かしていこうという人達がこんなに集まってもらえることがうれしいです。
地震直後からすぐに物資提供を開始された松岡さん。しばらくして、よか隊ネットの加盟団体として繋がりを持つことになりました。
松岡さんは、その後、益城町に拠点を構え様々な活動へと幅を広げてらっしゃいます。
現在の活動は、
◎物資配送
◎物資配布
◎ガレキ撤去
◎引っ越し
◎片付け
◎大工
◎左官
◎ブルーシート張り
◎断熱
◎防水
◎運搬
◎伐根
◎伐採
◎重機
◎自治会支援
◎連絡会議事務局
◎地域雇用・賃金還元
◎コーディネート
ここまで多岐に渡った活動をされている団体は熊本でないと思います。
解体作業の現実
ニュースでも取り上げられる事が多い、「解体作業」
確かに確実に進んではいます。県内の企業だけでなく、県外ナンバーの車も多く見られます。
以前、私達も、「いきなり日にちが決まって、大事なものを取り出すことができないまま、解体作業が始まってしまった・・・」との声も聞いたことがありました。
解体作業の裏側で困っている人はいないのか?
松岡さんの話では、たくさんの困った状況も起きているみたいです。
「解体」といっても、簡単に進められるものではありません。業者としては、たくさんある作業の1つなのでしょうが、そこで暮らしていた人達がいて、そこから転居を余儀なくされた人がいて、そこで生活再建を考えてらっしゃる方がいらっしゃいます。
期間や金額の話、たくさん事情はあると思います。業者と市民の方で納得の上での作業が進んでいくことを望みます。
自治会支援活動の現状と課題
益城町では、たくさんの応急仮設住宅が建てられています。応急仮設住宅と一言で言っても、規模や、入居時期等様々です。
松岡さんのところでは、小規模仮設住宅の自治会支援作業をされているそうです。
そこで起こっている問題。それは、
大規模仮設住宅と、小規模仮設住宅の支援格差の問題。
小規模仮設住宅の声がなかなか行政に上げられれない現実
自治会としてまとめていくだけのリーダーシップ力の課題
自治会、社協、ボランティア団体の情報共有や連携に関する課題
様々な問題がたくさん起こっているようです。
私達も、徐々に復興が進んでいると思っていたのですが、松岡さんのお話を聞いて、大きく考えを改められました。
今後に向けて
今回の話は、参加者にとってもいろいろ考えさせられる事が大きかったようです。
私達が一番大きく感じたのが、「連携」。
いろんな立場で、いろいろな目的を持って活動されている人達がいます。
そこには、できることもあればできないことも当然ある。できないことを隠しで他者を受け入れない事は一番の問題だと思います。
情報を共有し、できる団体ができることをやる。そして、団体間が連携し、大きな力となり、支援の輪を広げていく。
熊本でこんな活動になっていくようにがんばります。
放談会は、今後も不定期ながらも開催してきます。