物腰の柔らかいある高齢の女性でした。
これまで長い間暮らしてきた益城を離れ、何も知らない新しい場所に移り、足も悪くバス等の公共交通機関の便も悪く、時折訪れる娘が買い物や病院に連れ出してくれる以外は外に出る機会がないそうです。以前は家の外に一歩出たらご近所さんと話すことができたのに、今は人と話す機会がほとんどなく、私たちのいきなりの訪問をとても喜んでくださいました。
話を始めたら止まらなくなり、地震のこと、避難所でのこと、引越のこと、子どものこと、益城のこと、色んなことを話してくださいました。
話の中に寂しさや孤独感を沢山感じ、お宅を出る時にとても切ない気持ちになりました。 昨年10月にこの見なし仮設訪問事業が始まった直後に伺ったお宅だったのですが、以後この4か月間沢山のお宅を訪問させていただく中で、同じような境遇の方に少なくない数出会いました。
又すぐにでもお話をしに行きたいけど、まずはみなしで入居されている全世帯の訪問が優先となっています。
歯がゆい思いをしながらも、私たちに何ができるのだろうかと考えながら、今はお話を聞いて回っています。
※写真と記事の内容とは関係ありません。