先日訪問したご家庭での伺ったお話です。
昨年の夏頃、娘さんが通学途中の電車内で倒れられ救急搬送されたそうです。原因ははっきりしなかったようですが、被災直後から不眠を訴えられていたとのことで、精神的な要因が大きいものの、栄養面での影響も無くはないのではないかと思われました。
益城町外へ避難されているため、ガソリン代や電車代など、震災前は要らなかった出費に困惑されていました。
また、別の家庭では、被災して衣類がほとんど取り出せなかったため、制服の上に着る冬のコートが無く、それでも学校で指定されているので、買えば1万数千円するとのことで悩んでおられました。
どちらの家庭も経済的な困窮状態の上に、震災被害が重くのしかかっています。
男女の経済格差が解消されない中、養育費を受け取っている離婚母子世帯は、全体の2割程度しかないと言われています。
また、訪問時に、子どもから直接話を聞くことはほとんどありません。親の目から見た子どもの状況を伺いますが、虐待などの深刻なケースでなくとも、子どもが安心して生活できる環境にあるのか気がかりです。
具体的な方策の一つとして、子どもの「駆け込み寺」の必要性も感じています。
少子化の進行は、若者の経済的な困窮に原因があるにもかかわらず、格差は広がる一方です。貧困の連鎖を断つ取り組みが、この国の最優先課題になる日は来るのでしょうか。
(写真はイメージで記事とは無関係です。 提供:キロクマ)